2014/03/13

The ship, Kadıköy to Beşiktaş, Istanbul


アジア側のカドゥキョイからベシクタシュへ。ボスポラス海峡を渡る定期船は20分をかけて対岸へと人を渡す。滞在中に何度も行き来したアジア側とヨーロッパ側。この路線に乗るのは今回が初めてだった。

すると、船の中に見知らぬドアが。これまで乗った船にはなかったものだ。開けてみると、小さなカフェテリアだった。チャイを飲む人。新聞を読む人。パンをかじる人。そうか、少し長い時間をかけて渡る船の中では、こうやってお茶やランチを済ませるんだと気がついた。私もチャイを買って知らぬ女性の前に座ってみる。

10分を過ぎた頃だろうか。ずっと外を眺めていた女性が急に私のほうを向いて「You can see dolphins!」と言った。ボスポラス海峡に住むイルカ。言わなければ気がつかなかった。ありがとう。

船で対岸へ渡る日常。そんな日々が、ここにはある。少しだけ、この街に住んでいる気になった。幸福な錯覚は私をどこへ連れて行ってくれるのだろうか、と考えた。


The ship will go to Beşiktaş from Kadıköy at Asian side. Everyday, people cross to the other side by boat.  There are those days like that. I  feel like I'm living in this town a little bit.  I wonder where such happy illusion takes me.


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